紀元前から人類と共に試行錯誤されながら使用されてきたハーブ。現在でも美容や調理や リラックス効果、治癒目的等で多種のハーブが生活の1部として世界中で使用されていますが、中には先日掲載したワームウッドのように摂取することで効果の有効性が高い種類も。今回は、数あるハーブの効能の中でも注目したい抗菌性・殺菌性の高いハーブをご紹介します。
・ニーム(neem)
インドセンダンとも呼ばれるインド原産のニーム。このニームの葉に豊富に含まれるリモノイドという成分は、抗菌、抗ウイルス、抗寄生虫、抗炎症、抗発ガン性が高いと言われています[1]。また、このニームの葉に含まれている糖タンパク質は、マウスの研究によると、人の免疫システムに必要なT細胞を活性化し全身の悪性腫瘍である肉腫の成長を阻害する抗腫瘍免疫応答を活性化させることが報告されています[2]。
このニーム抽出物は、オイル、石鹸、クリーム等の塗布剤として使用され、ダニの一種がしつこく皮膚に寄生する皮膚病である疥癬を改善する程の作用があると言われています[3]。また、ニームオイルは、皮膚の老化症状である菲薄化、乾燥、シワなどを改善する可能性も[4]。比較的安全なハーブと言われていますが、非常に強力な作用があるので使用時は必ず当該製品のメーカー推奨の使用方法を確認するようにしましょう。
また、ニーム茶は、自然の抗酸化剤、抗炎症薬としてアーユルヴェーダ医学で使用されています。非常に苦みが強く強力な成分が含まれているため、妊娠中や授乳中の女性、糖尿病などの特定の疾患を持っている人にはオススメできません[5]。長期に渡る高用量のニームの摂取による影響は十分に研究されていないので、注意しましょう。