日々の食事は、フィジカル、メンタル共に私たちの体に計り知れない影響を与えています。特にメンタルヘルスの不調のサインが出ているときは食事が原因の場合も。最近の研究では、うつ病や抑うつ状態の治療・予防において、砂糖や人工甘味料の摂取を控えることや特定の栄養素を充分に摂ることが効果的であると報告されています。
ジャンクフード生活から健康的な食生活へ…健康最優先にマインドを切り替えればそんなに難しいことではありません。具体的な避けるべき食事や、摂るべき栄養素について見ていきましょう。
砂糖がメンタルヘルスに与える悪影響
精製された砂糖がメンタルヘルスに与える悪影響には、以下のようなメカニズムがあります[1]。
・砂糖(特に果糖)と穀物類に代表される炭水化物は、メンタルヘルスに重要な役割を果たすインシュリンとレプチンの耐性とシグナル伝達の低下の一因
・健康な脳の神経細胞を促進するBDNF(脳由来神経栄養因子)と呼ばれる重要な成長ホルモンの活性を抑制する砂糖。うつ病と統合失調症の人はいずれもBDNFレベルが非常に低い。
・砂糖の消費により、慢性炎症を促進。長期的には、炎症は免疫システムの正常な機能を乱し、うつ病のリスクを高める[2]。
・腸内細菌のバランスを崩し、ストレス応答、免疫機能、神経伝達、神経新生の調節に影響を与える
2004年にイギリスの精神医学研究者の「Malcolm Peet」は、高い糖消費は、うつ病と統合失調症の両方のリスクと強い関連があると発表しています[3]。