以前、音を使って集中力を高め、睡眠の質を改善が可能となるバイノーラルビートという記事で、音がいかに人々のパフォーマンスに影響を与えるかということをお伝えしました。しかし、実際に聴いてみると、バイノーラルビートは、無機質で単調な音のため、普段から好んで選択して聴く音とは少し違います。
今回は、通勤や作業等の際に、普段何気なく聴いている音楽、また、実際に音楽を演奏することで、ただ単純に気分が高揚するだけではなく、脳のメカニズムにも大きな良い影響を与えるということを科学的な見解を通してお伝えします。
より健康的な脳を持つミュージシャン
ある研究[1 ]で、音楽を演奏する人は、しない人に比べて、音の情報を処理する聴覚野の灰白質が130%多く含まれていることが分かっています。また、優れた作業の記憶や認知の柔軟性[2 ]だけでなく、運動、聴覚、視覚領域[3 ]において優れていることが分かっています。
また、神経学者でウェルネス研究所の理事長を務めているバリービットマンの研究で 、ドラムのような継続的な単純な行動によって、オンになっていたストレスレベルをDNAレベルでオフに切り替え、疲労の減少、不安、抗うつ、免疫機能の改善等が可能となり、また、演奏のみならず、音楽を制作することでもストレスが軽減をすることが分かっています[4 ]。