最近、食後の胸焼けや胸のつかえなどの違和感で悩んでいませんか?もしかすると、それらの症状は胃食道逆流症(GERD)かもしれません。1980年代には1.6%と非常に患者数が少なかった胃食道逆流症の1つタイプである逆流性食道炎は、1990年後半には16.3%と、食生活の変化に伴い増加傾向にあります[1]。これらの原因や対処法はさまざまですが、薬での治療が逆効果という専門家の意見も。今回は、放置すると合併症の恐れもある胸焼けにフォーカスしていきます。
胃食道逆流症とは?
消化中の食べ物や胃酸が食道に逆流し炎症が起きることで、呑酸や胃酸を含んだげっぷ、胸焼けなどの症状を胃食道逆流症といいます。よく噛まないで飲み込んだり、食べ過ぎによる偶発的な症状もありますが、食後に慢性的に起こる場合もあります。この胃食道逆流症は、内視鏡検査によって自覚症状があり患部に炎症のない、非びらん性胃食道逆流症(NERD)と自覚症状があり患部に炎症のある、逆流性食道炎の2種類に診断されることが多く、その治療法は主に胃酸の分泌を抑える薬を服用します。