汗と共に出ていってしまい、不足すると夏バテの原因にもなってしまうミネラル「カリウム」。インスタント食品や加工食品を食べる頻度が多く、濃い味付けを好んで食べてしまう方が陥りやすい塩分過多の状況で塩分の排出を手助けしてくれるのもカリウムです。カリウムは人体に多く含まれる電解質ですが、近年カリウムの積極的摂取により様々な病気の予防が期待できるという研究結果も発表されています。今回はこの「カリウム」について紹介したいと思います。
体内でのカリウムの働きとは?
カリウムは、英語ではポタシウム(Potassium)と呼ばれています。ナトリウムとともに細胞の浸透圧を維持しているだけでなく、神経刺激の伝達、心臓や筋肉の機能を調節する働きなどもあります。また、腎臓においてはナトリウムの再吸収を抑制し、尿中への排泄を促進するため、血圧を下げる効果もあります。
カリウムの1日の目標摂取量
1日の目標摂取量は女性2600㎎以上、男性3000㎎以上と設定されています。腎機能が健常なら、腎臓の調節機能により過剰分は尿中に排泄されます。したがってカリウム濃度は抑制され過剰摂取になるリスクは少ないので、上限摂取量は特に定められていません[1]。
目標摂取量をサプリで摂るのは非現実的?
カリウムを補給するためのサプリは、主に塩化カリウム(potassium chloride)として流通しています。塩化カリウムは、利尿剤の副作用で血中のカリウム濃度が低くなるような症状を防ぐためによく処方されることがあります。