体のさまざまな機能を調節し私たちの健康を保つ役割を担うホルモン。加齢に伴い特定のホルモンが減少していくことで更年期症状などの支障が起きる原因になりえます[関連記事:更年期障害の症状と改善法]。ストレスや睡眠不足、妊娠などもこのホルモンバランスが乱れる原因になりえます。ホルモンバランスを正常に保つことが、健康的な生活を送る鍵となりますが、性ホルモンの1種であるプロゲステロンのレベルが下がっている場合にこれを上げるとホルモンバランスの乱れによる症状が緩和すると言われています。今回はこのプロゲステロン、特に市販され一般的に使用しやすいプロゲステロンクリームにフォーカスしていきます。
プロゲステロンとエストロゲン、その働きの違いとは?
睡眠、覚醒サイクルから消化器の健康などさまざまな身体機能に影響を与えるホルモンには多くの種類がありますが、プロゲステロン(黄体ホルモン)は卵巣から分泌される女性ホルモンの1つで、エストロゲン(卵胞ホルモン)と並んで女性の月経や妊娠・出産の機能に重要な役割を果たしています。女性らしい体づくりに作用するエストロゲンが一般的にはよく知られていますが、プロゲステロンは月経や妊娠期のサポートに欠かせないホルモン。プロゲステロンレベルの低下は特に閉経後に始まりますが、骨密度低下、皮膚の弾力性の低下といったフィジカルヘルス及び感情の起伏などのメンタルヘルスにも悪影響を与える原因となります[1]。また、エストロゲンレベルがプロゲステロンレベルよりも過剰に上回る状態が続くと乳ガンなどの危険因子にも[2]。エストロゲン優勢を抑え2つのホルモンのバランスを保つことが大切になります。