用途によってさまざまな処方が確立されているハーブ療法。内服薬や外用薬として伝統的に利用されてきているハーブの種類がたくさんある一方、即効性が少ないためにイマイチ効果が実感できなかったりします。今回は、アメリカの先住民が何世紀にも渡って、病を治癒するために使用し続けていたハーブの「エキナセア」にフォーカスしていきます。
エキナセアって何?
コーンフラワーとして知られる北アメリカが原産の多年草のエキナセア。その地域に住んでいた先住民であるインディアンの間で薬草として使用されてきました。現在では、エキナセアの根と上部が、ハーブ療法として錠剤、抽出物、お茶などで消費者の間で日本でも人気が出てきています。
エキナセアにはどんな効果が期待できる?
抗酸化作用
葉や根に比べて特にエキナセアの花の部分には[1][2][3]フラボノイド、シコリン酸、ロスマリン酸等の酸化防止剤[4]、また、その酸化防止剤を新しくし酸化ストレスへスムーズに機能させることができるアルカミドが多く含まれます。この抗酸化作用が、体を酸化ストレスから守るのに役立つと言われています[5]。
免疫力を高める
このエキナセアの服用により風邪の発症リスクが50%低下したという研究結果がある一方で、別の研究ではその効果の不透明性も指摘されているため[6]、厳密にはその効果は不明。しかし、多くの研究により、感染やウイルスへの免疫力を高める可能性があることが分かっています[7][8]。この免疫力を高める効果によりエキナセアが風邪の予防や治療に使用されている理由の1つです。