以前の記事でもお伝えした女性の更年期障害は、発症年齢が閉経期前後で比較的予測は付きやすく、症状や改善方法もある程度の情報は得ることができます。しかし、更年期障害は女性だけではありません。アンドロポーズもしくは男性の閉経とも呼ばれる男性の更年期障害は、中年期特有の心理的危機である中年の危機(midlife crisis)とも重なるためやや混同しがちに。今回は、特に中年男性やご家族に中年男性がいる人にも知ってもらいたいアンドロポーズにフォーカスしていきます。
アンドロポーズ(男性更年期)って何?
女性の場合、閉経を迎える前後10年間に更年期障害は発症しやすいと一般的に言われていますが、閉経がない男性の場合、男性ホルモンのテストステロンの低下に伴い40代後半から50代前半辺りの年齢で発症し始めると言われています。女性の急激なホルモンの低下とは異なり、男性の場合のテストステロンの低下は年に約2%未満と非常に緩やかなため、男性ホルモンの生産量の減少だけがアンドロポーズの原因になっているわけではないとも言われています[1]。これについても後程説明します。