老化をいかに抑制するかは私たちの健康生活において永遠のテーマです。徐々に老化のメカニズムは解明されつつありますが、まだまだ分からないことだらけで、多くの科学者たちがその研究に精を出しています。geefeeではアンチエイジングに関連したトピックを海外の最新の文献に基づきみなさまにお届けしていますが、今回は、人の実質年齢を低下させる可能性のあるカルシウムα-ケトグルタル酸について分かりやすく解説していきます。
AKGって何?
まずは、AKG(α-ケトグルタル酸)についての基礎知識です。ミトコンドリアによるエネルギー代謝において最も重要なクエン酸回路に関与しているグルタル酸とグルタミンの誘導体であるAKG。糖質制限をしている人であればお馴染みのケトン体とも関連するケト酸の一種です。筋肉のタンパク質の分解を防ぎ、腸の細胞のエネルギー源として重要な役割を果たすグルタミン酸とグルタミンの供給源であるα-ケトグルタル酸。また、体内の廃棄物である活性酸素を抑制するスカベンジャーとしても機能し、筋肉の分解(タンパク異化作用)の減少及び筋肉合成(タンパク同化作用)の増加を促進させることで筋骨格形成を増強すると考えられています[1]。また、コラーゲンを合成しシワの形成の予防[2]や免疫の栄養因子として免疫代謝において重要な役割を果たします[3]。このAKGのアンチエイジング効果や健康への好影響は、以前からさまざまな研究により報告されていましたが、AKGの一種で安定型と呼ばれているCa-AKG(カルシウムα-ケトグルタル酸)が、より健康的なアンチエイジング効果を促進する可能性があることが新たに報告されました。次のセクションで、このCa-AKG(カルシウムα-ケトグルタル酸)の健康効果をまとめていきます。