2011年3月の福島第一原子力発電所事故から8年以上が経過し、その事故で、大量の放射性物質が大気中や海洋中に放出され、今現在も汚染水の処理の問題など問題は山積みです。しかしながら、時の流れとともに何となく皆さん事の重大さを忘れかけていませんか?日本人特有の平和ボケというものでしょうか?
福島第一原発事故由来の放射性物質といっても、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム239、最近ニュースになっているトリチウムなど様々な種類があります。それぞれ特徴が違いますが、今回は一般の方にはあまり知られていない『セシウムとカリウムの関係』について書きたいと思います。
放射性物質として問題となっているセシウム134やセシウム137は、セシウムの代表的な放射性同位体であり、β(ベータ)線を出してバリウムとなり、これが更にγ(ガンマ)線を出して崩壊します。
セシウム134の物理的半減期は約2.1年、さらに実効半減期は約64日、セシウム137の物理学的半減期は約30.1年、さらに実効半減期は約70日と言われています。そして汚染された食物を食べたり呼吸によって人体に入ったセシウムは、特に筋肉に蓄積しやすく、その他全身の臓器にも蓄積して内部被曝を起こします。 ※実効半減期とは、人の体内に取り込まれた放射性物質の量が、生物学的排泄作用(生物学的半減期)および放射性物質の物理的壊変(物理学的半減期)の両者によって半分になるまでの期間のこと。