運動や筋肉トレーニングを行う際に摂取するサプリメントと言えばアミノ酸やプロテインパウダーを思い浮かべる人が多いと思います。今回紹介するクレアチンもアスリートがトレーニングの際によく使用するサプリ。クレアチンは有機酸の一種で、筋肉細胞に存在する自然な物質。筋肉量を増やし、強度を高める効果があり、運動パフォーマンスを向上させる目的で特に海外のアスリートやボディービルダーなどの間で人気があります。また、筋肉だけではなく、脳機能の改善の効果も期待できるこのクレアチン。一体どんな効果、注意点があるのか見ていきましょう。
クレアチンって何?
有機酸の一種であるクレアチンは、生体内において、4-ホスホクレアチン(クレアチンリン酸)に変換され、主に瞬時にエネルギーを消費する筋肉内で貯蔵されます。70kgの人の体内には常時約120g程度のクレアチンが存在すると言われています。肉や魚などからクレアチンを摂取することもできますが、運動量の多い人の場合にはサプリメントを通して摂取するという選択肢があります。
筋肉の増強と運動パフォーマンスをサポートするクレアチン
新しい筋繊維を作成するタンパク質の形成を促進するクレアチンは、筋肉量の増加の促進をするホルモンのインスリン様成長因子1(IGF-1)のレベルを上げ[1][2]、また、筋肉の水分量を増やす働きにより[3][4]、筋肉トレーニングなどの際の筋肉増強のサポートをします。
また、わたしたちの生命活動のエネルギー媒介物質である ATP(アデノシン三リン酸)が不足した際に、クレアチンがこのATPを生成し補給する働きをします[5]。よって、クレアチンを補給することは、ATP生成を促進することにもなり、特に、高強度の運動中の筋肉へのエネルギーを補給に適していると言われています[6][7]。
アスリートが激しい運動の際に使用するイメージが一般的にありますが、筋持久力、疲労耐性等のフィットネスレベルの運動でも効果を発揮します[8][9]。