以前の記事でもお伝えした除草剤「ラウンドアップ」の主成分であるグリホサート。このグリホサートの持つ発ガン性などの悪影響は世界中で論争となり多くの国で使用が禁止されています。このグリホサートは、メディアやニュースなどで頻繁に取り上げられ認知度が高まっていますが、海外で禁止されているにも関わらず日本では使用され続けています。こうした農薬はまだまだ多数あります。その代表的な農薬の1つが、ここ数年、外国で使用禁止の動きが広まりつつある有機リン系殺虫剤のクロルピリホス。今回は、このクロルピリホスを中心に、海外で使用が規制され日本で未だに使用されている農薬にフォーカスしていきます。
日本で登録されている農薬の種類は多数
一概に農薬といっても、日本で登録されている商品数は4000以上、有効成分は600近くと非常に多くあります[1]。殺虫剤、殺菌剤、殺虫殺菌剤、除草剤、殺そ剤、植物成長調整剤、その他の7種類に分類され、作物の種類や用途によって使い分けられています。日本の農薬使用量は温暖湿潤な気候という理由などから農地面積あたりの農薬使用量が台湾、中国、イスラエル、韓国に次ぎ第5位と世界でも有数の農薬使用国[2]。使用量だけではなく、海外では規制されている農薬を使用しているという観点から見ても、先進国の中でも非常に遅れているワースト国とも言えるでしょう。