揚げ物はカロリーが高いイメージや、漠然と健康に良くないイメージは、皆さんもお持ちかと思います。でも、その弊害を掘り下げると想像以上に恐ろしいことがどんどん明らかになります。健康的な食事法とされているマクロビでは揚げ物について許容していることもあり、食事に気を付けている人でも揚げ物が盲点になっていることが多いのです。初回のgeefeeチャレンジが「揚げ物を控える」というテーマだったのは、揚げ物の健康への弊害が大きい割には日本においてそのことが比較的軽視されているから。
それでは、具体的になぜ揚げ物が健康に悪いのかをご説明します。
油は酸化によって劣化する
油脂は、光や酸素、加熱等で分解し劣化します。常温でも油の劣化は時間とともに進みますが、高温調理する揚げ物は特に油の劣化が速いのです。一般的に揚げ物で使われているのは植物由来の食用油です[1]。植物由来と聞いたらヘルシーなイメージがあるかもしれませんが、実は植物由来の油(サラダ油、コーン油、ごま油など)の方が分子構造上、不飽和脂肪酸を多く含み、酸化しやすいのです。
劣化した油は栄養価が落ちるだけでなく、人体に有害な物質が生成されます[2]。腸から循環器に吸収される酸化した油は、循環器をはじめ、肝臓、腎臓、肺、そして腸などのあらゆる器官にダメージを与える炎症反応を活性化させる有害な化学物質として作用し、心臓病やがんなどの疾患になるリスクが生じます[3]。
発がん性物質が生成される
ヘテロサイクリックアミン、アクロレインなどの毒性アルデヒド、多環芳香族炭化水素(PAH)、アクリルアミド (炭水化物を揚げる際にできる物質)、などなど……タバコにも含まれるようなさまざまな発がん性物質が酸化により生成されます[4]。