断食というのは昔から人間が行ってきた歴史があり、多くの宗教とも関わりがあったりします。近年の日本においてもジュース断食などさまざまな断食の方法が健康法として流行ったので、試された方もいらっしゃるのではないでしょうか。欧米で今一番話題の断食法は「断続的な断食(intermittent fasting)」です。毎日16時間程度のプチ断食をしてケトーシス状態に入ったり抜けたりすることで、体と脳に良い影響をもたらすのが目的です。
体をケトーシス状態へ
人のエネルギーとなっていた糖質が体内からなくなると、体は脂質や脂肪をエネルギー源として代謝し始めます。この状態をケトーシスといい、断食、絶食をして何時間も食べ物を摂取しないと、この状態になります[1]。
断食をすれば、体に栄養分が入ってこなくなるわけですから、蓄えられた栄養分をエネルギーとして消費し始めます。その際に最初に消費されるのが体の中で蓄えられている糖質ですが、これは、一日ともたずに枯渇します[2]。その次に消費されるのが脂質や脂肪です。脂質や脂肪を燃やす。これって多くの人たちが一番目指していることですよね?
では、どれくらい断食すればケトーシス状態になるのでしょうか?
だいたい12時間くらい断食していると軽度のケトーシス状態になります。過酷で長いイメージのある断食と比べると思ったより短い印象ですよね。でも、可能であればもう少し長い時間だとより効果が上がります。14時間~18時間程度がよいといわれています[2]。この14時間~18時間。朝食を抜くことで比較的簡単に生活に取り入れることができます。それぞれ皆さんの日々の生活に当てはめてみるとよりイメージがわくかもしれません。
20時までに夕食を済ませ一切の食事をストップ。そのあと睡眠に入り、朝起床。朝食を抜いて正午から昼食。これは普通にやると午前中の空腹に耐えるのが大変なのですが、そこさえクリアできれば普通の時間に昼食と夕食をとり、夜食を控える、というだけの単純なもの。また、問題の午前中の空腹対策については次に説明する方法で簡単にハッキング可能です!