以前の記事でも少しだけ触れた抗酸化物質のレスベラトール[関連記事:カリスマ健康研究者の紹介。その1。ハーバード大学教授「デビッド・シンクレア」が提唱、長寿遺伝子を活性化させるアンチエイジングサプリ]。赤ワインやブドウの皮などに含まれるポリフェノールの一種で、認知機能や肌質の改善等の体内外のアンチエイジング効果や抗ガン作用も期待できますが[1]、そのレスベラトロールに似た効果があり、吸収力がより高いレスベラトロール類似体のプテロスチルベンに今注目が集まっており、研究が進んでいます。今回はそのプテロスチルベンの有効性についてお伝えしていきます。
その前に知っておきたいフィトアレキシン
植物が害虫や病原体などのストレスにさらされる際に抵抗正反応によって生成される抗菌性の二次代謝産物であるフィトアレキシン[2]。以前の記事でもお伝えした植物性の化合物である反栄養素(フィトケミカル)全般をフィトアレキシンとも呼んでいます。このフィトアレキシンは、イネ科やナス科、ブドウ科やアブラナ科の植物に多く見られますが、すべてのフィトアレキシンが人の体に有効であるとは限りません。例えば、大豆に含まれるイソフラボンは男性の生殖機能の低下、じゃがいもに含まれる有毒なグリコアルカロイドは吐き気やおう吐、下痢、腹痛等のマイナス要因に[3][4]。逆に、オリーブに含まれるマスリン酸は心臓や神経の保護、アブラナ科の植物に含まれるカマレキシンはヒト結腸直腸癌細胞における抗増殖活性などのプラス要因として働く可能性があると言われています。オリーブやアブラナ科の植物はgeefeeでもおススメしている食品類。フィトアレキシンの1種であるプテロスチルベンもプラスの要因が期待されています。