お米に含まれるでんぷんは、冷やすことでレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)という食物繊維のような形態に変化します[1]。このレジスタントスターチを摂ることによって、腸内環境が整い、カロリーを抑えながら満腹感を感じ、血糖値の上昇を緩やかにするなどの効果があるのです[2]。炭水化物を我慢することなく、ダイエットや糖尿病にも効果があるのですから、夢のような話ですよね。このレジスタントスターチについて詳しくみてみましょう。
レジスタントスターチとそのダイエット効果とは?
レジスタントスターチは、小腸のアミラーゼ酵素(消化酵素)では完全に消化されず、大腸で善玉菌のえさとなる食物繊維のような形態を持つ炭水化物(難消化性でんぷん)です。消化がゆるやかになるので、レジスタントスターチを多く含む食品を食べると、カロリー低めで満腹感が得られます[3]。
「炭水化物は減量ダイエットの敵!」というのは多かれ少なかれ事実ではありますが、レジスタントスターチには、ダイエット効果において以下のような研究結果があります。
20人の若い健康的な男性を対象に行った、それぞれ48gのレジスタントスターチとプラセボを均等に混合食に混ぜて、それぞれを摂取した実験結果によると、1日に48gのレジスタントスターチを摂取すると、メタボリックシンドロームや食欲を抑える効果があると報告されています[4]。
また、耐性澱粉とタンパク質で作ったパンケーキを食べた女性は、耐性澱粉なしのパンケーキを食べた女性よりも食後に脂肪を多く燃やすという研究結果も[5]。