みなさん、歯磨き粉はどのように選んでいますか?現在、市販されているほとんどの歯磨き粉にはフッ化物という化合物が含まれています。このフッ化物は虫歯を予防する作用があるとされていますが、フッ化物の使用を避けたフッ化物フリーの歯磨き粉も特に欧米では増えています。それにはどのような背景があるのでしょうか?今回は、毎日の歯磨きに欠かせない歯磨き粉に含まれているフッ化物についてフォーカスしていきます。
そもそもフッ化物って何?
自然界に存在する元素のひとつであるフッ素が含まれた化合物がフッ化物。このフッ化物は、空気や土壌、植物、岩石、水や海水など自然界に広く微量に含まれ、土壌からフッ化物を吸収した食品、特に茶葉など、もあると言われています[1]。良く耳にするのが、水道水に添加されたフッ化物。日本では実施されてはいませんが、アメリカの多くの都市やイギリス、オーストラリアをはじめ多くの国(約3億7,000万人)で水道水にフッ化物を意図的に添加する「水道水フロリデーション」が実施されています。もともとは市民の歯の健康のための政策ではありましたが、フッ化物を含んだ水を飲むことの健康への悪影響について多くの専門家が警鐘を鳴らしています。