老化や病気を予防して、いつまでも若くいたいという想いは年齢や性別、はたまた国を越えて全人類が願うこと…その願いをおびやかす、高度糖化最終産物(Advanced Glycation End Products: AGEs)をご存知でしょうか?これまで加齢に伴って増加するだけだと思われていたAGEs、近年の研究で、食習慣によって増加のペースが早まり、加齢に関連する病気のリスクも増加することが分かってきており、日ごろの心がけの重要性が再認識されています。
老化や様々な病気との関連が明らかになってきているAGEsによる悪影響とそれを回避する方法についてシェアしていきましょう。
AGEs(高度糖化最終産物)とは
AGEs(Advanced Glycation End Productsの略)とは、体内のタンパク質が血中の過剰なブドウ糖と結びついて変性した体にとって有害な化合物です[1]。また、食べ物から直接体内へ取り込まれるルートもあります。タンパク質と糖分や脂質を含む食べ物(例:小麦粉と卵や牛乳をミックスするホットケーキなど)が加熱されたときに表面に生じるキツネ色の焼き色こそが糖化してAGEsが発生している部分です[2]。もともと私たちの身体にはAGEsを取りのぞく機能が備わっているのですが、摂取し過ぎると蓄積され、様々な悪影響をもたらすことが明らかになっています[3][4]。
AGEの蓄積で何が起きてしまうの?
AGEの蓄積によって全身に起きる悪影響を以下にまとめてみました。
・皮膚のたるみ・シワ
・筋力低下
・糖尿病
・心臓病
・腎不全
・アルツハイマー病
・骨折のしやすさ
これだけ深刻な病気がたくさん列挙されるとびっくりしますよね。なぜAGEsの増加がこんなに多くの病気と関連があるのでしょうか?人間の筋肉や皮膚、骨、軟骨、血管、心臓、胃腸、尿管など、全てたんぱく質が主要な構成要素です。このたんぱく質と糖質が結び付いてAGEsが発生するため、全身のいろいろな異常をもたらす可能性があるわけです[5]。