ストレス、加齢、疲労等による免疫力の低下が発症の原因と言われている帯状疱疹。アメリカの記事では、コロナ禍の精神的苦痛、睡眠障害、うつ病などが帯状疱疹のトリガーになる可能性も示唆されています。日本では、80歳までに3人に1人が帯状疱疹を経験するというデータもあり、高齢化が進む日本では、誰もがいずれ発症する可能性が高い疾患の1つです。今回はこの帯状疱疹にフォーカスしていきます。
帯状疱疹とは?
体内の水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスの再活性化によって引き起こされるウイルス性疾患である帯状疱疹は、過去の水疱感染後、脳神経の感覚神経節または後根神経節で休眠していたウイルスが、免疫力の低下等で再び活動、増殖し発症します[1]。通常、体の片側に発疹が現れ胴体や首、時には顔やお尻にも赤い斑点や水膨れが発生します[2]。一般的な初期症状は、皮膚に起こる神経痛のようなピリピリした痛みと灼熱感。その後、水膨れを伴う赤い発疹が帯状に現れます。人によっては、熱や寒気、頭痛や倦怠感といった症状も。帯状疱疹として伝染性はありませんが、水痘帯状疱疹ウイルスが水疱が未発症の人に伝染するので、免疫力の低い妊娠中の女性や、子供への伝染には注意が必要です。