健康診断を受けたことのある人であれば自分のLDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールの数値を見たことがあると思いますが、血中に含まれる脂肪分であるこれらの血中脂質のうち、特にその数値を注視すべきなのがLDLコレステロールです。血中のLDLコレステロールが増えると血管壁に蓄積しさまざまな疾患を誘発させる可能性があります。このコレステロールを下げるために食事に気を使っている人は多いと思いますが、実際に効果のある方法で実践されているか不安ですよね。飽和脂肪酸を比較的多く摂取する傾向にあるケトジェニックダイエット中の人の場合にはなおのことそうですよね。今回は、誤解されがちなLDLコレステロールについてお伝えしていきます。
ポイントはLDLコレステロール値を低く抑えること
コレステロールを抑えるためにコレステロール値の高い肉などを避ける人がいますが、幾つか種類のあるコレステロールの中でも注視すべきなのはその数値が高いと心筋梗塞などのリスクが伴う可能性のあるLDLコレステロール。また、一方で、血管壁にたまったLDLコレステロールなどの余分なコレステロールを取り除き肝臓に戻す働きのあるHDLコレステロールの数値が低いとむしろ心臓病などのリスクが伴い、適切な数値であれば心臓病などの疾患から保護する役割を持ちます[1]。よって、一番の問題は、HDLコレステロール値が低くてLDLコレステロール値が高いケース。この両者は相対関係にありますが、最近の研究では、HDLコレステロールが増加したからと言って、高めのLDLを相殺できるわけではないということが報告されていますので、LDLコレステロールをいかに上げないか、もしくは下げるかが重要なポイントになります[2]。