木々や山々に囲まれた土地へ足を運び、なんとなく気分が良くなって癒される、、森林浴と聞くとそんな漠然としたイメージが思い浮かびます。1980年台に日本で生まれた森林浴は、日本人である私たちとっては特別な健康法という感じはしませんが、この森林浴によるリラックス効果が、実は今海外で健康志向な人たちの間で話題になっています。科学的データに基づいて解説されている「Shinrin-Yoku」と題された本が16か国で出版され、CNNやファッション誌をはじめ多くのメディアでも取り上げられ、時にはマインドフルネスと組み合わせて実践されています。今回は、科学的な根拠も多々あるこの森林浴の魅力に改めて目を向けたいと思います。
そもそも森林浴の定義って何?
排気ガスなどにより空気が汚染された都会から離れ、森林を歩いたり、樹木に触れることを森林浴と言います。木々の香りや森の音を聴くことでのリラックス効果、日常離れした空間での転地効果などが期待できると言われています。特に、木の種類や森林の規模などは定義されていませんが、遠い山奥へ行く必要はありません。身近な木々に囲まれている小道や公園でも効果があると言われています。例えば、都内であれば、代々木公園の奥の方へ進んでいくと、360度木々に囲まれたエリアがあります。そういった身近な場所でも森林浴は可能なのです。一方、森林浴の効果をフルに発揮させるには、やはり都会の喧騒から離れ、電磁波や公害も少ない地方の森林に越したことはありません。