感謝とは自分に良くしてくれた人々、自分を支えてくれた人々に対して抱く感情であり、それゆえに感謝することで人間関係は強くなります。また、この世のあらゆる物事に感謝することで、人は幸せを感じることができると言われています。仏教をはじめ世界の多くの宗教でも、感謝の気持ちの大切さが説かれています。この感謝の気持ちの大切さ、とっても非科学的で説教じみた感じがしますが、実は精神と身体の健康に多大な好影響を及ぼすことが科学的に実証されてきているのです。
感謝の気持ちを持つことで具体的にどんな効果がある?
心で感謝を感じている時は、同時に恐怖とか怒りとか不安とかのマイナスの感情を感じることはできないですよね。感謝することで人はストレスに強くなり、気持ちが明るくなり、不安が減り、良く眠れるようになると考えられています[1][2]。そして心臓にも良い影響があるということがわかってきました[3]。
約200人の心不全患者を対象とした調査では、感謝の気持ちが強い患者は 感謝の気持ちが弱い患者より、気分が良く、よく眠れ、疲労が少なく[4]、また心不全を悪化させる炎症も少ないことがわかりました。これらの患者の心不全はステージBといわれる段階で、より深刻なステージCに進むと死亡率が5倍に上がることを考えれば、感謝の気持ちを持つことで命が救われたと言っても過言ではないでしょう。
脳と精神衛生の専門家であるドライスワミー博士は言います。
「もし感謝が薬だとしたら、人間のすべての臓器に効く、世界で一番売れる薬となるであろう」と。