約2万個ある体内の遺伝子の中で不必要な遺伝子の働きを抑制したり、遺伝子の該当部分を働かせて体内のそれぞれの細胞を生成することで体を正常化させる働きを持つDNAメチル化。通常、それぞれの細胞に必要な遺伝子だけがオンの状態になり、不必要な遺伝子はオフの状態であるべきですが、このオン、オフを決めているDNAメチル化に変化や異常が生じると遺伝子の適切な調整が損なわれ、必要な遺伝子の働きが阻害されたり、抑制されるべき遺伝子が活性化されることで、さまざまな病気の発症を引き起こすと考えられています[1][2]。このDNAメチル化を正常に機能させる鍵となるのがMTHFR(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)。この酵素の量や質はひとりひとりのMTHFR遺伝子によって決められていますが、日本人を含め多くの人がMTHFR遺伝子変異体を持っている可能性も指摘されています。この変異体を持ってる人は葉酸の代謝に問題が生じることがあるのです。今回は、このMTHFR遺伝子変異体と葉酸の関係と葉酸の適切な摂取の方法にフォーカスしていきます。