微量ながら健康に有益な物質を含んだハチミツは、甘味料の中でも比較的安全と考えられる食品の1つで多くの健康効果が期待できます。でも、ハチミツはあくまでも糖質。そのほとんどがブドウ糖と果糖なので、摂り過ぎには注意が必要です。今回は、風邪にも効果があると言われているハチミツとの上手な向き合い方にフォーカスしていきます。
糖質多めで微量な栄養素のハチミツ
健康食品として人気の高いハチミツは糖質以外の栄養素が豊富なわけではありません。以下が成分表です。
ごくわずかな量のビタミンBが含まれていますが、成人男性の1日の推奨摂取量1.4gにはほど遠く、栄養素を得るためにハチミツを摂取するというのは意味がありません。むしろそのほとんどが糖質になるので、健康食品としてハチミツを毎日の食生活に取り入れるのは全く推奨できません。
しかし、さまざまな蜜源植物から採取されてできたハチミツは、フェノール、ペプチド、有機酸、酵素等の微量の成分が混合活性し、抗酸化作用があると言われています[1]。この抗酸化物質としてのハチミツは、心臓の危険因子から保護する働きがある可能性がありますが [2]、同時に精製された砂糖と同様に血糖値も上げるため、糖尿病などを患っている人は特に注意が必要です[3]。