家庭料理やお弁当、定食やお寿司など多くの場面で食べられているサーモンは、日本人の1人当たりの魚種別購入量の1位、輸入量でも1位を占める人気のあるお魚です。タンパク質、オメガ3、ミネラルといった栄養価も高く積極的に食べたい魚の1つです。しかし、現在、市場に出回っているそのほとんどは養殖のサーモン。天然のサーモンと比べて、漠然と汚染物質や抗生物質の心配や栄養価の面での違いがありそうだな、と感じても実態を知っている人は日本ではまだあまりいません。今回は、この養殖サーモンについてフォーカスしていきます。
養殖サーモンはどこで獲れてるの?
日本の食卓に並ぶサーモンはそのほとんどを養殖物に頼らざるえない状況にあります。日本で消費されているサーモンのほとんどが世界の養殖サーモン市場の90%を占めているアトランティックサーモンで、その産地はノルウェー[1]。また、過去20年間で、養殖サーモンの年間生産量は27,000トンから100万トン以上に増加しています[2]。特別に天然サーモンを選ばない限りみなさんが口にしているのは養殖サーモンであると言えます。