強力な抗酸化、抗炎症、解毒作用など多様な効果で注目されているスルフォラファン。アンチエイジングやダイエットなどの美容から、デトックス、癌予防や自閉症状の緩和までが期待されるファイトケミカルです。アブラナ科の野菜に含まれる自然の万能薬スルフォラファンの基礎知識や恩恵、効果的な摂取方法などをわかりやすくご案内します。
スルフォラファンって何?どの食べ物に含まれている?
聞きなれない名前のスルフォラファンですが、ブロッコリーやカリフラワー、キャベツなど、食卓でおなじみのアブラナ科の野菜に含まれています。身近な野菜ばかりですが、スルフォラファンは人間のエネルギーを高めて数々の病気や不調を解消する優秀なファイトケミカル。いわば、人間に本来備わっている健康パワーを目覚めさせてくれる強力なサポーターです。
普段は人間の細胞内でなりを潜めているNrf2タンパク質。ストレスや炎症など、身体の中で良からぬことが起こった際に抗酸化反応エレメント(ARE)と結合して活動を開始します。AREの力で抗酸化物質や解毒物質が解き放たれ、炎症やストレス、その他ものもろのダメージから身体を守るのです。Nrf2タンパク質をバッチリと目覚めさせて、極上状態で戦場に送り出してくれるありがたい物質こそが、スルフォラファンなのです[1][2]。
人間の身体の中に眠っている強靭な力を呼び起こすスルフォラファン。その効果についての科学的研究も多数あります。その多くのメリットの中から代表的な働きをピックアップしてみました。
1. ミトコンドリアの活性化
ミトコンドリアは人間が生きる上で欠かせないエネルギー源ATPの製造所。ミトコンドリアを強く保つことでATPが活性化し、頭脳や精神の働きが向上したり素早くエネルギーを復活させたりするなど、イキイキとした生命活動が可能になります[3][4][5]。
2. デトックス効果
Nrf2とAREの強力タッグでグルタチオンなどの解毒効果が大活躍。発がん性物質やその他の有害物質の解毒酵素を育成するほか、体内に取り込まれた大気汚染物質を身体の外に効果的に排出する効果もあります[6][7]。
3. ピロリ菌の減少
胃がんと密接な関係があるといわれるヘリコバクターピロリ菌の生息コロニーを減少させます[8]。スルフォラファンが胃炎を抑えることで胃の内壁が健康になり、ピロリ菌が生息しづらい環境になるのです[9]。
4. コレステロールの低下
スルフォラファンが豊富なブロッコリースプラウトを継続して摂取することで、悪玉のLDLコレステロールを減少させ、善玉HDLコレステロールが増加するという研究結果が多数報告されています[10]。