今回は、敢えて医療従事者からの反発を予想しつつ、現代医療の暗部について考えてみたいと思います。アメリカの死亡原因のトップ2は、日本と同じで癌や心臓関連の疾患ですが、3位がなんと、25万人以上が医療ミスが死因であるということがジョンズ・ホプキンズ大学の研究で発表され全米に衝撃が走りました[1]。今回は、この異常とも言える数字が示す医療ミスの脅威をお伝えしたいと思います。
1歳半のエミリーのケース
1歳半になった頃、大きな腹部腫瘍があると診断されたエミリー。多くの手術と化学療法を行ったのち、最終的に癌ではないと診断されました。しかし、担当医師により、念のために最後の化学療法を行うことを勧められたエミリーは、2歳になる誕生日から三日間化学療法を受けました。しかし、最終日の朝に悲劇が起こります。点滴静脈注射を用意した薬剤師が、推奨用量の20倍以上の塩化ナトリウムを誤って投与。数時間後にエミリーは他界しました。