岡山大学大学院で腸内環境と発酵豆の研究をしながら、オンライン栄養カウンセリングの「21days 体質改善チャレンジプログラム」の監修医師を担当している関由佳先生より、味噌の健康効果について気になっていた質問に分かりやすく回答して頂きました。日本の伝統食材であり、種類もたくさんある味噌を、どのように生活に取り入れるべきか、これでバッチリ理解できます。
味噌が体に良い理由
現代人の多くが腸内環境とミネラル不足による様々な身体の不調を抱えています。下痢、便秘などの消化管症状だけでなく、慢性的な貧血や冷え、頭痛、疲労感、気分の落ち込み、不眠、低血圧、アレルギー症状など日々何かしら不調を感じている方が多いのではないでしょうか。その原因はストレスや暴飲暴食による消化力の低下や、食べものや薬による腸内環境の乱れが原因でミネラルやたんぱく質などの栄養素が正しく消化吸収できていないことが大元となっています。長年の栄養療法の経験より、それらを改善させるための基礎となる食べ物に味噌が最適であるというに気がつきました。味噌には身体に必要な必須アミノ酸が全て含まれています。また大豆や塩由来の亜鉛や鉄、カルシウム、マグネシウム、セレンなどのミネラルも豊富です。善玉菌のエサになる食物繊維も含まれています。さらに麹菌や酵母菌、乳酸菌などの生きた菌が腸内環境を整える役割を果たします。つまり味噌は身体の細胞の材料とその働きを助ける成分が全て同時に摂取することが可能なのです。また、発酵という過程を経ることでそれらの栄養素が吸収されやすい形となっていて、メラノイジンという抗酸化物質など、人の身体に有用な代謝産物も新たに作られています。まさに日本が誇るべきスーパーフードなのです。