インターネットが普及し、真偽が不明のままさまざまな情報が交錯する中、日本では、大企業による自社健康製品の大々的な宣伝キャンペーンによる誤った情報の普及や昔からなぜか日本だけで信じられている健康に関する迷信が多いという現実があります。これらを「ガラパゴス健康情報」とgeefeeでは呼んでおり、最新の科学や世界標準の知識をもとにガラパゴス健康情報に対抗していくのが我々の重要な使命と考えています。さて、今回は色々なガラパゴス健康情報を厳密な科学の目で検証する興味深い第三者サイトについてご紹介します。
科学か非科学
今回ご紹介するのは、「擬似科学とされるものの科学性評定サイト」( http://www.sciencecomlabo.jp/index.html )。消費者の健康効果に対するさまざまな疑問やトラブルを、論理性、体系性、再現性、歴史性から、更にはメタ分析までして、厳密な科学的アプローチで解明し発信しているサイトです。geefeeとして特に面白いと思ったトピックをいくつかピックアップしてみました。
1.グルコサミン
ブドウ糖の誘導体である「グルコサミン」。皆さんも雑誌やテレビの広告等で目にしたことがあると思います。このワードで検索するとグルコサミンのサプリメントの日本語の情報が多く出てきます。このグルコミサンのサプリメントは、膝の痛みや軟骨を再生する効果が期待できると宣伝されていますが、不思議なことに、海外ではあまりグルコサミンサプリメントについての認知度は高くなく、販売されているサプリのブランドもあまり多くありません。そのため、ガラパゴス健康情報の一つであることが疑われるのですが、上記のサイトによると、数多くの学術論文を分析した結果、グルコサミン(サプリメント摂取)による変形性関節症への治療効果はないかまたはかなり限定的、としています。広告の威力はすごい、ということは言えそうですね。