今の時期はバレンタインデーやホワイトデーなどで、チョコレートの需要が多くなるトップシーズンですね。実はチョコレートの原材料のカカオ豆は、味噌や納豆と同じように優れた発酵食品なのです!このことを知らない人が意外と多いのですが、カカオの実を収穫した後、まずその厚い殻を割って中のパルプと呼ばれる白い実を取り出し、それをバナナの葉っぱで包んだり、木箱に入れて数日間発酵させます。その後天日にて数日乾燥させて、それが生のカカオ豆として流通していきます。
カカオ豆の優れた栄養素とその歴史
カカオ豆に含まれるフィトケミカルであるカカオポリフェノールは、赤ワインや緑茶のポリフェノールの何倍も多く含まれており、その含有率や健康増進効果は他の食材とは比べ物にならないほど優れていると言えます。また、その他にもリラックス効果のあるテオブロミン(これもフィトケミカルの一種)や、鉄、亜鉛、マグネシウム、カリウムなどのミネラル、また食物繊維やビタミンEなども豊富に含まれているスーパーフードの代表格と言っても良いでしょう!
カカオ豆の歴史はとても古く、紀元前2,000年頃から栽培され、不老不死の薬や通貨の代わりとしても使われていたほどで、昔から高貴な人々に珍重されたカカオ豆はまさに「テオブロマ」(カカオの学名:ギリシャ語で神様の食べ物)にふさわしいものでした。ちなみに、現代のような固形のチョコレート菓子が製造されるようになったのは、1800年代の中頃になってからだと言われています。