生命を維持するために不可欠な栄養素であるビタミンは、細かく分類すると13種類存在します。人の体内では生成できないものがほとんどのため、食品などから摂取する必要があるがゆえに、ビタミンの摂取を促すサプリメントも多く販売されています。それらのうち、マルチビタミンさえ摂取しておけば、とりあえず必要なビタミンは全て補給できると思っている人も多いはず。しかし、マルチビタミンと称されたサプリなどの製品にはちょっとした落とし穴も。今回は、サプリメントを中心としたマルチビタミンにフォーカスしていきます。
そもそもマルチビタミンって何?
アメリカでは1/3以上の人が摂取していると言われているくらい人気の栄養補助サプリメントであるマルチビタミンですが[1][2]、アメリカのAHRQ(アメリカ医療研究品質局)では、
「3種類以上のビタミンとミネラルを含むあらゆるサプリメント。ただし植物、ホルモン、医薬品を含まず、各成分量が食品栄養委員会(Food and Nutrition Board)が定めた許容上限以下」
と定義されています。これは、日本の厚生労働省でもそのまま引用されており、特に細かい定義は定められていません。よって、かなり幅広い種類のサプリメントが「マルチビタミン」として販売されているのが現状です[3]。