ポリフェノールって何?
ポリフェノールは植物細胞の様々な生理作用を助ける働きを持つ有機化合物の総称でほとんどの植物に多かれ少なかれ含まれています。植物によってそれぞれ違った種類のポリフェノールが含まれています。
例としては
カテキン(緑茶)
アントシアニン(ベリー系)
ケルセチン(玉ねぎ、ブロッコリ等)
クルクミン(ウコン)
ショウガオール(ショウガ)
クロロゲン酸(コーヒーポリフェノール)
ルチン(主にソバの実に含まれる)
等等。種類は無数にあるのです。
植物性ポリフェノールには一般に苦みがあり、その苦みとは害虫や病原菌から逃げることができない植物が生み出した防御機能だという専門家もいます。昆虫や動物が嫌うこの苦み成分を人が微量に摂取すると、体内のストレス反応によりホルミシス効果と呼ばれる作用を誘起します。このホルミシスとは軽度のストレスを体にかけると体内で生存能力を強化する反応が起こり、ストレス前に比べその能力が強くなるという作用です。エクササイズによる心臓、筋肉への負担、医師の指示の元に行われる絶食療法などもこのホルミシス作用を利用した身体の強化作用だといえます。ポリフェノールを摂取することにより体内で生存能力を強化するエクササイズ反応が行われているなんて本当に興味深く、これからもっと研究してほしい分野ですね。
ところで、ポリフェノールといえば皆さん何をイメージしますか?やはり赤ワインではないでしょうか?1990年代にボルドー大学の教授が、フランスやスイスに住む人々は肉やチーズなどの乳製品等と動物性脂肪を大量に摂取しているにも関わらず心疾患系による死亡率が少ない理由の一つとして、一緒に摂取している赤ワインのポリフェノールであるレスベラトロールの作用ではないかという説を発表しました。これがいわゆる「フレンチパラドックス」の始まりなのです。
そして、その後日本を含む世界中で赤ワインブームが到来しましたね。