直訳すると「腸漏れ」を意味するリーキーガット症候群。腸の粘膜に穴が空き、そこから菌やウイルスやたんぱく質などの異物が血流内に漏れ出す疾患だということは以前の記事でもお伝えしました。このリーキーガット症候群は医学的な定義がされていないため、下痢や便秘等の症状のみではなかなか病院でも診断されることはないのが実情です。したがって、その発症を認識するには症状などを頼りに自らリーキーガット症候群の発症を疑い、生活の中でその原因を回避しながら改善するかどうかを見定めるか、重症の場合は、日本でも少しずつ増え始めた専門的な医師に診て貰うしか方法はありません。今回は、下痢や便秘等の消化器系の症状以外にも可能性のあるリーキーガット症候群の症状と、その症状に当てはまる人が取るべき解決策についてお伝えしていきます。
リーキーガット症候群の兆候・症状とは?
腸の透過性が増すことでさまざまな症状が発生・悪化するのがリーキーガット症候群で、主な症状は腹部膨満、ガス、下痢、過敏性腸症候群(IBS)などの胃腸の問題が多いパターン[1]。しかし、腸は、消化をはじめ脳や代謝、免疫系、ホルモン系などさまざまな体の機能と関連性があるため、腸の疾患だからと言って胃腸だけの問題とは限らないのです。以下のような多岐に渡る症状や兆候も発症の判断基準とする必要があります。