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ストレスを軽減する、話題のフラクタルを体験!

ストレスを軽減する、話題のフラクタルを体験!

 

みなさん、フラクタルって聞いたことありますか?

フラクタルとは、フランスの数学者べノワ・マンデルブロー博士が考案した幾何学の概念で、全体の一部が全体と自己相似になっているパターンや物などを指します。例えば、海岸線の凸凹は、大陸レベルのものと国レベルのものとさらには町レベルやそれ以下でも似たような凸凹になっていて、この凸凹を見ただけではどのスケールで見ているのか判断がつきにくいものです。自然界にはこうしたフラクタルパターンが多く存在します。なんと、人体の中にも、例えば静脈や神経、肺胞などにフラクタルパターンが潜んでいるのです。

 

ストレスレベルが最大60%低下

「人間の肺を取り出して見ると、枝状に繰り返され、小さな容積の中で巨大なサービスエリアを生み出しています。それは血液中の酸素を効率よく移すために必要な構造なのです」

と語るのは、オレゴンの物理学者でフラクタルの研究者でもあるリチャード・テイラー氏。彼は、この自然界の随所に見られるフラクタルパターンに注目し、フラクタルがストレスに及ぼす影響を研究。コンピュータで作成したパターン、自然の景色、絵画など、どのような媒体でフラクタルを見てもストレスレベルが最大60%低下するという結果を発表しました[#]Taylor, Richard P., Adam P. Micolich, and David Jonas. 1999. “Fractal Analysis of Pollock’s Drip Paintings.” Nature 399 (6735): 422. 。しかも、効果はほとんど時間差なしで表れ、ストレスがリリースされるというのです[#]anae. n.d. “Fractals in Psychology and Art | Richard Taylor.” Accessed October 24, 2018. https://blogs.uoregon.edu/richardtaylor/2016/02/03/human-physiological-r....

 

なぜフラクタルは人間を穏やかな気持ちにさせるのか?

フラクタルの集合体でもある人間は、もとより自然界に存在するフラクタルパターンを見ながら進化し、フラクタルの視覚情報を迅速に処理するように配線されていると言われています。目のフラクタル構造が対象物のフラクタル構造と一致するときに生じる生理学的な共鳴によってストレスの軽減が引き起こされるというのです。

一方、人工的な景色の多くは、こうした迅速な処理が難しく、無意識のうちに不快感を招きます。私たちと一緒に進化した自然の造形物に安心感を覚えるのは理にかなっているといえます。

 

では、実際に映像を見てみましょう。

 

ストレスを感じやすい場所にフラクタルパターンを取り入れる

複雑な細かいパターンを持った対象物の画像を見ても何の違和感や嫌悪感もなく、むしろ安心感があり、催眠術にでもかかったようにどんどん引き込まれていく感じがしませんか? その後、スーッと何かが抜けていくよう感覚をおぼえます。

実は、この記事を書いている最中、フラクタルの映像をいろいろ見ていたのですが、気が付いたらデスクに頭を置き数分間昼寝をしていました。起きた後、爽快感や集中力の向上を実感でき、最近では寝る前に少し見るようにしています。

スマホだとブルーライトが懸念されますので、可能であればフラクタルパターンを含んだ絵画や写真を寝室の壁にかけておくと良いかもしれません。
リチャード・テイラー氏は、このフラクタルを普段の生活のみならず、ストレスを感じやすい歯医者の待合室の患者さんや宇宙空間に閉じ込められた宇宙飛行士を癒すためなど、いろいろな場所で利用価値があると考えています。何気なくオフィスに置いたフラクタルパターンの絵やスクリーン画像が日々のストレスを軽減する手助けとなるでしょう。

 

最後に、究極のフラクタル映像をご紹介しましょう。これはマンデルブローセットと言われる有名なフラクタルで、とっても簡単な一つの数式から導かれる驚愕の神秘的世界です。人間をはるかに超える宇宙の偉大さまでをも実感できます。

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