自己免疫疾患など様々な困難な慢性病の原因になっているのではないかと言われているにも関わらず、多くの人が気づかずにかかっているSIBO(小腸細菌異常増殖)。慢性の下痢や便秘に苦しんでいる人、胃腸のガスの発生が気になる人などは、SIBOが原因の可能性があります。
今回はSIBOになったら、対応にどのような選択肢があるかについてお話します。やっと一部の医療関係者の間でSIBOは深刻な病気として認知されては来ているものの、その治療法については専門家の間でもまだ所説あり、唯一無二のものが確立されていないのが実情です。抗生物質の投与というある意味「荒治療」で一時的に治ったかのように思えても、再発を繰り返し、慢性化する傾向も見られます。SIBOの治療方法は、研究とその結果の積み重ねで日々進化しています。欧米を中心にSIBOへの対応方法として効果があると現在考えられているものをご紹介しましょう。
一般的にはFODMAPに則った食事療法と抗生物質
現在の欧米でのSIBOの一般的な治療は、まずFODMAPという「SIBOで避けるべき食品リスト」に従った食事制限を行い、それと並行して抗生物質(リファキシミンなど)の投与が行われます。抗生物質で腸内細菌を撃滅し、食事によって細菌が繁殖しにくい小腸内環境を作ります。ただ、短期的効果が著しいかわりに大腸内の善玉菌までをも巻き込んでしまうことや、その後の再発率が高いなどの問題が指摘されています[1][2][3]。