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ベビー用品が体に優しいと思ったら大間違い?ベビーローションやお尻拭きに使用されている避けるべき物質。
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ベビー用品が体に優しいと思ったら大間違い?ベビーローションやお尻拭きに使用されている避けるべき物質。

geefee ポイント geefee ポイント

・比較的安価な商品に含まれているパラベンやワセリン、ミネラルオイルの健康リスク
・注視すべき発ガン性があると評価されているエチレンオキシドなどの化学物質が含まれているポリエチレングリコール(PEG)
・アレルギーの誘発リスクが懸念される合成香料(フレグランス)やブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(IPBC)

 

赤ちゃんを育てている人であれば馴染みのあるベビーローションやお尻拭き。使用頻度も高くさまざまな種類が販売されているため購入時は値段で判断している人も多いはず。もちろんほとんどの製品は安全とされてはいますが、多くの製品には赤ちゃんにとって優しくない物質が含まれているのです。大人でもできれば避けたいこれらの物質を定期的に体に塗布することで何らかの健康リスクが伴う可能性は否定できません。今回は、ベビーローションに含まれている極力避けるべき物質をピックアップしていきます。

 

パラベン

geefeeのさまざまな過去記事でその有害性を指摘している防腐剤のパラベン。メチルパラベン、エチルパラベン、パラオキシ安息香酸エステルといった表記で赤ちゃん用のローションにも含まれていることが多々あります。このパラベンは急性毒性はなく一般的には安全と言われていますが、免疫力の低下や代謝異常などのさまざまな健康リスクに関与していると言われている環境ホルモン(内分泌かく乱物質)。大人ですら悪影響を受ける可能性のある物質ですので、子供に晒すのは論外と言えるでしょう。特にこういった安価な商品に含まれている傾向があります。
 

 

ポリエチレングリコール(PEG)

PEGの略称で表示されることもあるポリエチレングリコールは、最近ではファイザー社やモデルナ社のワクチンにも含まれていることでも知られている化学物質。ワクチンにおいてはアナフィラキシーの原因物質とも言われています[#] “Polyethylene glycol (PEG) is a cause of anaphylaxis to the Pfizer/BioNTech mRNA COVID-19 vaccine.” n.d. Accessed November 10, 2021. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cea.13874. 。このPEGには、IARC(国際がん研究機関)によって「ヒトに対して発ガン性がある」と評価されているエチレンオキシドや「ヒトに対して発ガン性がある可能性がある」と評価されている1,4-ジオキサンなどの化学物質が含まれていることがあり、皮膚の炎症や過剰反応を引き起こす可能性が指摘されています[#]“What Are PEGs? (And Why Should You Avoid Them?).” 2017. September 11, 2017. https://www.hellonaturalliving.com/what-are-pegs-2/. 。PEG-4やPEG-80などの表記で製品ラベルに記載されていますが、数値が低い程皮膚への浸透性が高まるので注意が必要です。特にこういったお尻拭きなどの商品で見られます。

 


 

 

合成香料(フレグランス)

多くの香料には含有成分に発ガン性物質のベンゼンやアルデヒドをはじめ神経毒性のあるトルエンが含まれていることがあります[#]Haraldson, Tenley. 2021. “Potentially Harmful Chemicals in Baby Products.” Puracy. November 6, 2021. https://puracy.com/blogs/baby-care/baby-product-ingredients-to-avoid. 。乳児用のボディーローション40製品を調査した結果、22製品のローションに合成香料アレルゲンが含まれていることが報告されています。その中でも高濃度な製品が8つ。皮膚アレルギーや皮膚炎などのリスクが懸念されています[#]Heung, Sammy. 2021. “Hong Kong Study Finds over Half of Body Lotions for Infants May Trigger Skin Allergies or Dermatitis.” South China Morning Post. September 15, 2021. https://www.scmp.com. 。無香料の製品もしくは植物性の天然素材の香料が使用された製品を選ぶことが大切。もちろん食品や飲料に含まれる合成香料もNGです。

 


 

 

ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(IPBC)

水性塗料や木材防腐剤として使用されている化学物質のブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(IPBC)。近年では、化粧品などにも配合されています。0.1%未満の濃度で使用した場合は安全であると言われていますが、専門家によっては、IPBC誘発性接触アレルギーの症例数が増加する可能性が指摘されています[#]Badreshia, S., and J. G. Marks. 2002. “Iodopropynyl Butylcarbamate.” American Journal of Contact Dermatitis: Official Journal of the American Contact Dermatitis Society 13 (2). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12022126/. 。アマゾンなどの大手販売店で、

 

「アルコールフリー, パラベンフリー, 無香料」

 

と記載されているだけで、成分表が掲載されていなかったこういった商品を追跡した結果、このブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルが含まれていることが分かりました。成分表を目立たせなかったり掲載していなかったりしている代わりに、いかにも有害性がないことを強調する商品も多く見かけます。必ず自分で情報を得る努力をしましょう。
 

 

ワセリンやミネラルオイル

石油から得た炭化水素類が精製されて作られたワセリン。ヒトの組織に蓄積し、リンパ腺、肝臓、脾臓に悪影響を及ぼす可能性も示唆されているMOSH(ミネラルオイル飽和炭化水素類)という物質が含まれているのですが[関連記事:多くの軟膏やコスメに使用されているこの原料を避けるべき理由―ワセリン(石油)やミネラルオイル(鉱物油)の問題。]、肌から吸収されたワセリンは体内で代謝されず、どんどん蓄積されると言われています。乾燥肌やアトピー性皮膚炎持ちのワセリン長期使用者の体内にはMOSHが蓄積されているということも報告されており、とにかく子供の肌に触れさせるべきではない物質なのです。ミネラルオイルも同様に石油由来。大手ジョンソンジョンソンのベビーオイルの1つはほとんどがミネラルオイルです。多くのベビーオイルはこのミネラルオイルが主成分であることが多いため要注意。詳しくは過去記事を参考にしてくださいね。

【関連記事】「多くの軟膏やコスメに使用されているこの原料を避けるべき理由―ワセリン(石油)やミネラルオイル(鉱物油)の問題。

 

まとめ~ベビーローションやお尻拭きに使用されている避けるべき物質。~
赤ちゃんや子供が敏感肌であることは誰もが認識していることですが、実際には新生児の化学物質の経皮吸収量は成人の3倍もあると言われています[#]“[小児の脆弱性に関する要因について].” n.d. Accessed November 10, 2021. https://www.env.go.jp/council/05hoken/y050-16/ref11-3.pdf. 。みなさんが想像する以上に、子供の肌に晒された物質は体内に入り込んでいるのです。子供は自ら製品を選ぶことができません。後にアレルギー体質や何かしらの疾患につながる可能性がゼロではないため、製品を選択する親御さんが健康に悪影響を与える可能性のある物質を意識的に排除し、本当に子供に優しい製品を見極めていくしかないのです。ましてや、大人が使用している製品を子供に塗布するのは絶対にやめてくださいね。

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