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最短時間で最大効果を出す運動法-高強度インターバルトレーニング(HIIT)

最短時間で最大効果を出す運動法-高強度インターバルトレーニング(HIIT)

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・高強度インターバルトレーニング(HIIT)で時間を節約-1回10分週3回
・手軽でとても効果的な運動方法
・これだけは押さえておこう!いくつかの実践アドバイス

 

皆様は運動にどのくらい時間を使っていますか?運動と一口に言っても、ランニング、サッカー、バスケットボールなどの激しいスポーツから、ヨガやピラティスといった体の調子を整えるものや、ウォーキングや体操など軽めのエクササイズまで、人によって様々な運動を想像されることでしょう。

もしあなたが部活動やスポーツクラブで、思いっきり身体を動かす運動習慣がある方であれば、「運動」というと、駅まで歩いたり、といった比較的容易なものよりももっとアクティブで活動的なものを想像されでしょう。でも社会人になってから、あるいは結婚後、このような積極的な運動をずっと続けるのはなかなか難しいものです。忙しさに時間を取られて「最近はなんだか運動に時間を使えていないなぁ…」「本当はもっとアクティブに体を動かしたいのに…」と感じてしまう方は結構いらっしゃると思います。

運動で身体も心も満足するのに、どのくらいの時間を使う必要があるのでしょうか。毎日1時間?2時間?我等バイオハッカーは時間の貴重さを心得ていますので、運動だけにそんなに多くの時間を費やすわけにはいきませんよね。でも、週に計30分程度の運動でしっかり体を動かせて、運動効果をしっかり享受できると言ったらどう思いますか?「たったそれだけの時間で?」と驚かれるのでは?実は方法さえ心得ていればこれが可能なのです。しかも、この方法は簡単。特別な道具も必要なし。そのうえ運動後の満足感も非常に高いのです。この記事ではその方法、高強度インターバルトレーニング(High Intensity Interval Training)をご紹介します。

 

高強度インターバルトレーニング

高強度インターバルトレーニングには色々なバリエーションが提唱されていますが、一般的な方法として、次のように行います:

30秒間のんびり運動、60秒間超全力で運動。これを1セットとし、最初は5セット程度繰り返す。慣れてきたら少しずつ増やし、最終的には10セットくらい繰り返すことを目指す。

例えばこのようなメニューが考えられます。

・歩き/走りで
30秒歩き→60秒全力疾走→30秒歩き→・・・7分30秒間(5セット)繰り返す

・階段を使って
30秒ゆっくり登る→60秒全力で2段飛ばしで駆け登る→30秒ゆっくり登る→・・・7分30秒間(5セット)繰り返す

・ジムの自転車漕ぎマシンで
30秒ゆっくり漕ぐ→60秒全力で漕ぐ→30秒ゆっくり漕ぐ→・・・7分30秒間(5セット)繰り返す

上の例では5セット繰り返す例を挙げましたが、10セット繰り返すと15分間の運動になります。これを週に2~3回行うのが目標です。

HIITと他のトレーニングでは、運動の効果はどのように異なってくるのでしょうか?

従来からよく知られている運動には「ウエイトトレーニング」と「持久力トレーニング」があります。ウエイトトレーニングとはいわゆる筋トレのことです。10~15回程度の動きを数セット繰り返すことで、筋力と基礎代謝量を上げていきます。一方、持久力トレーニングとは、ジョギングなどの比較的長めの時間体を動かし続けて、スタミナを上げていく運動を指します[#]Dolezal, B.A. & Potteiger, J.A., 1998. Concurrent resistance and endurance training influence basal metabolic rate in nondieting individuals. Journal of applied physiology, 85(2), pp.695–700.

HIITでは、ウエイトトレーニングのような強度の高い運動でありながら、完全に休息しないアクティブな休憩を間に入れています。近年の研究によって、HIITでは従来のトレーニングよりも心肺機能の向上や血糖値を一定に保つ機能の向上に関わっていることが分かってきています[#]Nybo, L. et al., 2010. High-intensity training versus traditional exercise interventions for promoting health. Medicine and science in sports and exercise, 42(10), pp.1951–1958.

実際にやってみると、思ったよりキツいと感じられるかもしれません。でも、キツさを我慢しなければならない時間も短いので、集中力の維持は比較的楽。メリハリがあって結構楽しいと思われるかも。生活の一部に取り入れて継続しやすい運動法だと思います。何より、これを実践してみると、身体が良い方に変わっていくのがものすごく実感できるはず。

 

高強度インターバルトレーニングを行う際に覚えておいて欲しいいくつかのポイント

・アクティブな休憩(歩いたり、ゆっくり階段を上ったり、その場で足踏みなど)と全力での激しいエクササイズとを交互に行う

・携帯電話のストップウォッチ機能や腕時計を駆使

・良い運動フォームを保ちましょう。高強度インターバルトレーニングは疲労がすぐに訪れる運動です。疲労はフォームの崩れを引き起こし、フォーム崩れはケガを招きますし運動効率も落ちます。もし、体のフォームが崩れ始めたら、運動速度を落とすか、運動自体をスキップしアクティブな休憩をしましょう。怪我を避ける為には、しっかりと体の状態を把握する事が大切

・下半身上半身をバランス良く運動するのがベストなので、下半身中心の日と上半身中心の日を織り交ぜたりしてみると良いでしょう

以上の注意点を意識して、30秒間のアクティブな休憩と60秒間の激しい運動とを何ラウンドか繰り返します。道具要らず、場所問わず。簡単にいつでも出来る内容なので自分なりにアレンジしつつ、生活に取り入れてみては?

なお、この運動法は激しい運動を伴いますので、心臓の弱い方や他の既往症のある方は必ず医師の指導のもとで行ってください。

 

HIITはその楽しさも科学的に証明済み?!

今年発表されたアメリカの研究者らの研究によれば、強度が緩やかで継続的な運動よりも、HIITのような運動のほうがより楽しみを感じやすいという結果が出ています。その理由として3つのことが考えられています。まず、完全に休息しないといえど休憩が与えられていること。次に、持久力トレーニングが単調になりやすいのに対して、HIITでは激しい運動とアクティブな休憩を繰り返すという変化にとんだワークアウトであること。そして、HIITを行うと達成感がより得られるということ。これらの理由により、HIITは短時間でありながらも満足感が得やすいのではないかと思われます[#]Thum, J.S. et al., 2017. High-Intensity Interval Training Elicits Higher Enjoyment than Moderate Intensity Continuous Exercise. PloS one, 12(1), p.e0166299. 。  短時間で満足できれば、「またやりたい!」と感じられますよね。そのようなモチベーションも、運動を継続していくには重要なポイントだと思います。

 

 

 

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