現在、瀧川歯科で歯科医を務める傍ら、複数の医療系の大学や専門学校での講師、食育や栄養関連のセミナー講師、料理教室の講師として活動している久野淳先生。
従来の歯科の枠を飛び越えて、食事が口腔内、更には体全体の健康に及ぼす影響をテーマに、消費者目線での独自の調査や研究を重ねる「食事を重視する歯科医」が、今もっとも気になるヘルストピックを伝授します!
私はマヨネーズが大好きな自称マヨラーでございます!
マヨネーズにこだわりをもって探してみると(おそらく油や卵やお酢にこだわっての手作りマヨネーズが一番かと思いますが)、手作り以外のマヨネーズでこのマヨネーズに勝てるものは恐らくないでしょう!みなさま食の安全に興味のある方はご存知の方も多いと思います。(株)ななくさの郷が製造する「松田のマヨネーズ」です!
松田のマヨネーズのこだわりはいろいろあるのですが、商品パッケージ袋の裏面を見てみると…まずこう書いてあります。
『百姓道』
限度を知り、多くを望まず野山海川の命を通して自然と共感し、今の経済に流されることなく、農のある確かな暮らし。人は土を耕し、土は人を耕す。
これは最初から期待が持てそうです!!
良質な松田のマヨネーズの原材料
それでは原材料名を見てみましょう。
●原材料名=食用なたね油(国内製造)(遺伝子組み換えでない)、卵、りんご酢、食塩、蜂蜜、マスタード、ニンニク、コショウ、ショウガ
ちなみにキューピーマヨネーズは、
●原材料名=食用植物油脂(国内製造)、卵黄、醸造酢(りんごを含む)、食塩、香辛料/調味料(アミノ酸)、香辛料抽出物、(一部に卵・大豆・りんごを含む)
まぁ、キューピーもアミノ酸(グルタミン酸ナトリウム)以外はそれほど変なものは入っていないのですが、1つ1つの原材料が松田のマヨネーズに比べるとグレーというか安全かどうか分かりにくいですよね…
一番含有量の多い食用植物油脂についてもアレルゲン情報から大豆油を使用していることは予想できるのですが、他にどんな油を使用しているかは問い合わせるかHPのQ&Aを細かく見ないとないと分かりません。どの油も当然ながら遺伝子組み換え不分別の物になります。
また、マヨネーズに欠かせない卵についてもこのノーマルの赤キャップや白キャップについては、国産の卵が使われていますが、ほかの別の色のキャップの商品については、外国産の輸入卵黄が使われている可能性があるとのこと。国産の卵と言っても、餌にはこだわりがなく、当然のことながら遺伝子組み換え不分別の外国の飼料が与えられているだろうと思われます。
結局私のようにお客様相談室に電話して聞かないと詳細が分からないわけですね。
その点、松田のマヨネーズは商品パッケージ袋の裏面に以下のように詳しく書いてあります。
- 食用植物油(圧搾絞りなたね油)
米澤製油の圧搾一番搾りなたね油だけを使用しています。(製造工程においてヘキサン、リン酸、シリコーンなどは使用しておりません。)←製造過程のヘキサン、リン酸、シリコーン不使用はこのレベルのマヨネーズならばクリアして欲しいポイント。
- 卵(平飼い)
有精卵を生む環境の中で自由に運動している健康な鶏の新鮮な卵(全卵)を使用。遺伝子組み換えの餌は使用していません。←それ以外も輸入されたポストハーベスト農薬散布の餌も使用していないとのこと。
- オーガニック純りんご酢
オーガニックりんごの果汁100%で造った酒を発酵させた酢です。(発酵過程でアルコールは添加しておりません)←国産のオーガニックりんごの100%果汁を使用していて、それから製造したアップルワインを発酵させた本物の純りんご酢です。
- 食塩(伝統海塩『海の精』)
伊豆大島で黒潮の清麗な海水を伝統の製塩法で濃縮し平釜で炊き上げた塩です。←日本特有の伝統的な製塩法で作られた昔ながらの伝統海塩で、60種類以上の天然ミネラルを含む海水が濃縮されており、ナトリウムだけでなく、健康保持に欠かせないマグネシウム、カルシウム、カリウムが豊富に含まれている完全無添加な海塩です。
- 蜂蜜
100%蜂が集めた蜂蜜です。←国産の百花密を使用しています。
- マスタード
100%からし菜の種を粉末にしたマスタードです。食味の違いを作り出します。←甘口と辛口の違いはマスタードの量の違いです。
- オーガニックのコショウとショウガを使用←コショウとショウガまでオーガニック。ここまでこだわるとは脱帽です!
栄養成分は?
次は栄養成分を見てみましょう。
松田のマヨネーズの栄養成分は、100g中に
- エネルギー 711kcal
- たんぱく質 2.1g
- 脂質 77.7g
(飽和脂肪酸 5.2g)
(トランス脂肪酸 1.3g)
- コレステロール 60mg
- 炭水化物 0.5g
- 食塩相当量 1.33g
ちなみにキューピーマヨネーズは、
栄養成分 大さじ一杯(15g)当たり
- エネルギー100kcal
- たんぱく質0.4g
- 脂質11.2g
- 炭水化物0.1g
- 食塩相当量0.3g
(トランス脂肪酸0.17g←キューピーHPのデータより)
なのですが…これを松田のマヨネーズに合わせて100g当たりに換算してみると...
- エネルギー667kcal
- たんぱく質2.7g
- 脂質74.7g
- 炭水化物0.7g
- 食塩相当量2.0g
(トランス脂肪酸1.13g←キューピーHPのデータより)
となります。
松田の方が脂質が多く、その分カロリーが高いですが、炭水化物や塩分が低いという結果です。
トランス脂肪酸は?
気になるトランス脂肪酸※については、松田が1.30gであるのに比べ、キューピーが1.13gとわずかに低くなっていますが、数年前までは松田の方が低い値でしたので、この差はさほど気にするものではないと考えます。
※トランス脂肪酸について
油の水素添加(硬化油など)や製造・使用時の高温加熱で生じるといわれるトランス脂肪酸の摂り過ぎは人体に影響があるといわれ、WHOでは一日の総摂取エネルギーの1%未満にするように勧告されています。日本人の一日の総摂取エネルギーの1%に相当するトランス脂肪酸は、およそ2.23gです。
松田のマヨネーズなら、100g中に1.30gのトランス脂肪酸が含まれているので、171.5gを食べると上限の2.23gに達することになります。キューピーマヨネーズなら、100g中に1.13gのトランス脂肪酸が含まれているので、197.3gを食べると上限の2.23gに達することになります。
まあ、一日にチューブの半分ほどのマヨネーズを食べることはまずないと思いますが、トランス脂肪酸は一切摂らないに越したことはないのでマヨネーズ好きの皆さんはご注意を。
最後に希望(参考)小売価格を比較してみましょう!
キューピーマヨネーズが450gで350円(税込み378円)、松田のマヨネーズが300gで480円(税込み518円)なので、100g当たりに換算すると、
キューピーマヨネーズが、84.0円(税込み)
松田のマヨネーズが、172.7円(税込み)
と松田のマヨネーズの方が約2倍高いですが、こだわりがある分の当然の価格差であり、それだけの価値は十分にあると私は思います。
他にもこだわりのある安心&安全マヨネーズは各地域でも販売されていると思いますが、手軽にスーパーで購入できる最も安心安全なマヨネーズはやはり『松田のマヨネーズ』だと思います。
HPを見ると分かりますが、自社にて定期的に製造したマヨネーズの放射能検査(結果はヨウ素131、セシウム137、セシウム134のどれも不検出)を実施していることも大変好感が持てます。
味に関しての好みもありますが、松田のマヨネーズはまろやかでとっても美味しいので、野菜によく合います!特にマヨネーズが大好きなお子さんがいるご家庭で、手作りする暇がない場合には、お手軽に安心して食していただけるのではないでしょうか?
株式会社 ななくさの郷HP (松田マヨネーズ)
キューピーマヨネーズHP
コメント
コメントを追加