Skip to navigation メインコンテンツに移動
お肌の健康に重要なビタミンAが豊富なウナギ。気になる中国産と日本産の品質の違いは?

お肌の健康に重要なビタミンAが豊富なウナギ。気になる中国産と日本産の品質の違いは?

geefee ポイント geefee ポイント

・精が付くよりも美肌効果が期待大
・魚の中ではビタミンA含有量がダントツ
・うれしい豊富なオメガ3とオメガ9
・可能な限り中国産ではなく日本産を選ぶ
 

 

この時期になると食べたくなる「鰻(ウナギ)」 がお肌に良いということを皆さんご存知でしたか?ウナギに豊富に含まれるビタミンAにはお肌を若々しく保つ効果があるんです。さっそく試したくなるような情報ですね!あと、ウナギと言えば産地による品質の違いがあるのかどうかが気になりますよね。現在、国内で売られているウナギのうち約4割が国産、6割が中国産で、その他の国からの輸入はほとんどない状況です。そこで、日本と中国のウナギ2大産地のウナギの品質の差もgeefeeで調べてみました。

 

「精がつく」というのはもう古い。「肌に良い」ビタミンAがとても豊富なウナギ

古くからウナギには滋養強壮の効果があるといわれ、江戸時代頃から現在の蒲焼の形で食べられています。しかしながら、科学的にはどうも根拠が無さそうです。ウナギに含まれるタウリン、イミダゾールジペプチド、亜鉛、BCAAなどの抗疲労効果や強壮効果があるとされる成分が、他の食材より特に多いわけでは無いのです。ただ、肉類を食べる文化がなかった江戸時代には確かに「暑い季節に体調を崩さないよう精力をつける動物性の食材」ということは言えたのかもしれません。

一方、様々な食品の成分を見比べた場合、ウナギの栄養成分で他の魚や肉類などと比較して最も特徴的だったのは、ビタミンAが豊富であることが挙げられます。このビタミンA、皮膚や眼の機能維持に重要な栄養素と言われています。血液中のビタミンAはレチノールと呼ばれ、皮膚細胞の分化を促進、要はお肌の新陳代謝を高め[#]Kim H, Park S, Kim T, and Ahn H. Long-term Retinol Decomposition Profile and Emulsion Chassis & Package Impact to Destabilization. SOFW Journal. 2017; 143:18-24. 、しわや肌あれの予防効果が研究で報告されています[#]Kafi R, Kwak HSR, Schumacher WE, Cho S, Hanft VN, Hamilton TA, and Voorhees JJ. Improvement of naturally aged skin with vitamin a (retinol). Archives of dermatology. 2007; 143(5): 606-612. 。またドライアイの改善や夜盲症の予防にも効果的[#]Kobayashi TK, Tsubota K, Takamura E, Sawa M, Ohashi Y and Usui M. Effect of retinol palmitate as a treatment for dry eye: a cytological evaluation. Ophthalmologica. 1997; 211(6): 358-361.  [#]舛重正一. ビタミン A の栄養と生理機能解析に関する研究. 日本栄養・食糧学会誌. 1997; 50(1): 1-14. 。さらには免疫機能の改善にも効果が示唆されています[#]Sigmundsdottir H and Butcher EC. Environmental cues, dendritic cells and the programming of tissue-selective lymphocyte trafficking. Nature Immunology. 2008; 9: 981-987. 。夏に食べる食材として知られていますが、通年食べてもさまざまな恩恵を受けることができるのです。

 

 

鯖と比べるウナギのビタミン値

さて、ビタミンが豊富なウナギですが、一般的な魚のサバと比べるとどれくらい違うのでしょうか?比較表を見てみましょう。
 

 

ビタミンA
  (レチノール)

ビタミンD
 

ビタミンE
  (トコフェロールα)

養殖ウナギ(生) 2400μg 18.0μg 7.4mg
養殖ウナギ
(かば焼き)
1500μg 19.0μg 4.9mg
マサバ(生) 37μg 5.1μg 1.3mg
マサバ(焼き) 34μg 4.9μg 2.1mg

                                   ※可食部100gあたり(文部科学省調べ)

 

ウナギは生では食べることが出来ませんので、調理後のかば焼きを参考にしましょう。表のように、ウナギのビタミンAが、マサバのビタミンAの500倍近くも入っています。また、その他ビタミンD、Eもウナギの方が多いのが分かります。また、あまりウナギの肝はビタミンAが生の状態で4400μgと断トツです。ちなみに、ビタミンAの含有量が特に多い食材として知られている鶏肉のレバーの14,000μgに比べると劣りますが、他の魚に比べたらその含有量の高さが歴然です。

 

ビタミンAは摂取のし過ぎに注意!

厚生労働省によると、ビタミンAの耐容上限量が、成人で一日2700μgとされています。ウナギ1匹をかば焼きで食べると、2100μgのビタミンAを摂取する計算になります。レバーなど、その他の食材と食べ合わせ次第では超えてしまう可能性があります。特にウナギの肝焼きなどを一緒にたくさん食べるのはあまりよくなさそうです。

 

 

オメガ3だけじゃない!オメガ9も豊富!

多価不飽和脂肪酸のオメガ3系脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含むウナギ。可食部100g中に養殖で1100mg、かば焼きで1200mg含まれていますが、その他の魚でもDHAを摂取することはもちろん可能です。一方、あまり知られていませんが、特にウナギは、その他の魚ではあまり摂取することが出来ない一価不飽和脂肪酸であるオメガ9を多く含みます。オリーブオイルや、マカデミアナッツオイルなどで知られているこのオメガ9は、体内で生成されるため必須脂肪酸ではありませんが、血液中の悪玉コレステロール値を低下させる働きをしたり[#]pubmeddev, and A. Garg. n.d. “High-Monounsaturated-Fat Diets for Patients with Diabetes Mellitus: A Meta-Analysis. - PubMed - NCBI.” Accessed August 28, 2019. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9497173. 、インスリン感受性が改善され炎症が減少する[#]pubmeddev, and Et al Finucane OM. n.d. “Monounsaturated Fatty Acid-Enriched High-Fat Diets Impede Adipose NLRP3 Inflammasome-Mediated IL-1β Secretion and Insulin Resistance despite Obesity. - PubMed - NCBI.” Accessed August 28, 2019. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25626736. といった健康効果も期待できます。

 

  DHA
 
一価不飽和脂肪酸
  (オメガ9)
養殖ウナギ(生) 1100 mg 8440 mg
養殖ウナギ(かば焼き) 1300 mg 9850 mg
マサバ(生) 970 mg 5030 mg
マサバ(焼き) 1500 mg 6680 mg

                              ※可食部100gあたり(文部科学省調べ)

 

産地別での安全性はいかに?

お肌の美しさにも効果的であることがわかったウナギ、日本に流通しているウナギの2大産地、日本産と中国産との間で安全性に違いはあるのでしょうか?

いくつかの注目すべき違いが明らかになっています。まず、水銀濃度で大きな差が見られました。国内産では平均0.08ppm検出されたのに比べ、中国産では平均0.32ppmの水銀が検出されました。肝焼きでは国内産が0.068ppmだったのと比べて中国産では0.14ppmと大きな差が認められました[#]佐藤直之, 石井敬子 and 佐藤昭男. ウナギ加工品における総水銀およびメチル水銀の残留調査. 食品衛生学雑誌. 2005; 46(6): 298-304. 。また、厚生労働省は中国産養殖ウナギ加工品から日本では食品に含有することが禁止されているマラカイトグリーン(合成抗菌剤)が検出されたことを報告しています[#]厚生労働省. ビタミン. [Internet]. [cited 24th July 2019]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/00...ウナギを食べて美肌をゲットしましょう!

この情報を踏まえると、健康によいと思って食べていたウナギが逆に体に有毒だった、ということにもなりかねませんので、可能な限り国内産のウナギを選んで食べる方が良いでしょう。

 

夏に精がつくと言われていたウナギ。その効果は滋養強壮というよりも、実は美肌に効果的であることが分かりました。また、総じて国内産のウナギの方が安全であることが示されています。少しお値段が高い国産のウナギですが、夏だけではなく、通年、国産ウナギを食べて美肌をゲットしましょう!

コメント

コメントを追加