医者や薬剤師等の医療従事者には薬をあまり飲まない人が結構多くいます。私たち医療人は実は薬の怖さをよく知っているからできるだけ薬を飲むのを避けます。
医学の進歩により多くの薬が開発されました。素晴らしい治療薬の発見も多くありますが、製薬会社はより多くの利益が期待できる薬を開発しようと年々新薬を開発販売しているというのが現実です。
厚生労働省の高齢者の医薬品適正使用の指針を参照すると「多剤服用」「長期的な服用の安全性」「リスク・ベネフィットのバランス」等に視点を置き、特に高齢者に対しての処方の確認、見直しの重要性を説明しています。
私も毎日薬局で働いていて高齢者だけではなく一般的にこの薬はできれば安易に飲みたくないなと経験的に思った薬について説明したいと思います。今回は厚生労働省によって平成 30 年5月 29 日に発表された「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)について」及び平成31年1月25日に行われた「第9回 高齢者医薬品適正使用検討会」を参照し抜粋しました。
1)NSAIDS系鎮痛薬
2)ベンゾジアゼピン系抗不安、睡眠導入剤
3)スタチン系高脂血症薬
1)NSAIDS系鎮痛薬(イブプロフェン、ロキソプロフェン、アスピリン 等)
まず皆さんに一番お馴染みな鎮痛薬。痛みというものは我慢するのが困難な体の不調。薬に頼らざるを得ない症状だといえます。頭痛、生理痛、関節痛など慢性的な痛みに悩まされている方は多いと思いますが皆さんはどのような鎮痛剤を服用していますか?