普段から健康のために積極的に食べている野菜や穀物、豆類、ナッツ類。しかし、これらの一部には「反栄養素」と言われる有害化学物質が含まれています。この反栄養素は、食物に含まれる必須栄養素やミネラルを吸収するのを妨げ、腸管壁漏洩症候群(リーキーガット)、体内炎症、関節炎、頭のモヤモヤなど、人の体に害を与える要因となりえます。
今回は、意外な食べ物にも含まれているこの反栄養素の中から特に注意が必要と言われている4つをご紹介。それぞれの身体への影響と避ける方法を見てみましょう。
これが避けるべき4つの反栄養素
特に注意が必要な反栄養素はレクチン、フィチン酸塩、シュウ酸塩とグルテンです。
レクチン
レクチンは腸壁にダメージを与え、消化器系に問題を引き起こすタンパク質の一種です。食べ物は、消化管を通過するとき腸の内壁に接触してわずかな傷をつけていきます。通常、問題になる前にそれら傷は修復されますが、レクチンがそのプロセスを妨げてしまうのです。傷が治らない消化管には低レベルですが炎症が起こります。
レクチンを過剰摂取すると、腸壁に穴ができ、それが大きくなって未消化の食べ物の成分が血流に入ってしまうという腸管壁漏洩症候群を引き起こしてしまう危険があるのです。
レクチンはほとんどの植物に存在し、種類は何千もあります。すべてが有毒または腸の損傷を引き起こすというわけではありません。特に穀物、豆類、ナス科の植物に多くのレクチンが含まれます。ですから、小麦、大豆、キノア、エンドウ豆、ピーナッツ、ジャガイモ、トマト、ナスなどには気を付けましょう。
レクチンが多いと言われるこうした食材を食べた後に炎症、頭のモヤモヤ、片頭痛、胃の不快感、ニキビ、または関節痛が発現した場合は、レクチンが原因の可能性があります。レクチンへの感度は人によって様々。自分でテストするには、トマト、ピーマン、ジャガイモなどナス科の植物を摂取後、経過観察をしてみてください。
ちなみに、小麦以外であれば、ほとんどの場合、最初にしっかり調理(10分以上煮る、など)したりあく抜きすることで、食物中のレクチンをなくしたり減らしたりすることができます。